当ページでは、MRI営業・CT営業の具体的な業務内容、仕事の魅力・やりがい、キャリアを積んでいくメリットなどについてご紹介しています。医療機器には様々な種類がありますが、世界的な慢性疾患の増加や高齢化社会の進展を背景に、MRIやCTの需要が増加。その需要に応じるべく奮闘するMRI・CT営業という仕事が注目されています。
MRIやCTの営業が注目されている主な理由として、以下の5つが挙げられます。
MRI・CT営業が注目されている理由の1つとして、慢性疾患を持つ患者数が世界的に増加してきたことが挙げられます。慢性疾患とは、高血圧を含む心疾患系の疾患や糖尿病など、長い生活習慣が背景となり、少しずつ進行していく疾患のことです。
これら慢性疾患の中には、MRIやCTによる画像検査が早期発見に大きく役立つものが少なくありません。その普及に努めるMRI・CT営業は、医療機器業界でも注目される存在となっています。
日本はもとより、世界的にも急速に進展している高齢化社会。社会全体に高齢化が進むということは、それだけ脳卒中や心疾患、がんなどの患者が増えるということに他なりません。
これらの高齢者に多く見られる疾患の中には、MRIやCTで早期発見できるものも多くあります。MRIやCTの普及に奮闘する営業職は、医療機器業界で注目される存在です。
近年、被ばく線量を押さえたCTや超高磁場モデルのMRI、AIを活用した画像解析技術など、MRIやCTをめぐる医療技術は急速に進歩しています。これらの新しい技術を現場へ導入する医療機関も急増しているため、その導入の窓口となるMRI・CT営業も必然的に注目されています。
経済成長を続けている多くの新興国では、大事な社会インフラでもある医療への投資が続いています。特に成長著しく膨大な人口を抱える中国やインドでは、都市部を中心にMRIやCTの導入が拡大中です。日本だけではなく、海外でもMRI・CT営業は注目されています。
政府の後押しもあり、日本を含む多くの医療関連企業では、ヘルスケア分野への投資を拡大させています。この大きな潮流の中で、特に先進国の医療機関では高性能なMRI・CTの導入が拡大。医療DXの進展も背景に、多くの医療現場を往来するMRI・CT営業は医療業界で注目されています。
MRI・CT営業を簡単に言えば、病院やクリニックなどに対してMRI・CT装置の販売やリース、保守サービスを提案することです。これらの主要業務を達成するために行っている具体的な業務内容を見てみましょう。
担当エリアの病院やクリニックを訪問し、MRIやCTに関するニーズや課題をヒアリングし、それらのニーズや課題を踏まえた適切な提案をすることが、MRI・CT営業の主な仕事です。すべての病院・クリニックに同じ機種を提案するのではなく、例えば大学病院には高解像度の3T-MRI、小規模なクリニックには省スペース型のコンパクトなCTなど、各医療機関の現状に即した提案を行っています。
医師や放射線技師などを前に、実際にMRIやCTの性能が分かるよう製品デモンストレーションを行います。デモンストレーションに際しては、例えばAI画像解析による診断時間の短縮など、対象機器の具体的なメリットを説明。医療機関が十分に納得した上で購入やリースを決断できるよう、細やかな営業活動を行います。
MRIやCTは大変高額なので、多くの医療機関では、営業担当者に対して価格交渉や支払方法の相談をすることとなります。価格交渉に応じられるかどうかは所属する会社の方針次第ですが、支払方法については、分割払いやリース契約など、営業から多彩な選択肢を提示することが可能です。医療機関の資金計画を尊重し、無理のない適切な支払い方法を検討・提案します。
価格と支払方法、契約方法(販売・リースなど)が確定したら、正式に契約締結を行います。契約の締結に際しては、単に価格等の共有を行うだけではなく、機器を設置するスケジュールや保証の期間と内容など、導入に付帯する様々な取り決めを確認。双方が納得の上、長期的な信頼関係に立って契約を結びます。
MRI・CTの納入・設置にも営業が立ち合います。通常、MRIやCTは機器が大型になるため、適切な設置スペースの検討はもちろんのこと、搬入経路なども綿密に計画する必要があります。納入・設置の当日は作業がスムーズに進むよう、営業がリードして全体の流れを管理します。
無事に機器が設置された後は、機器が正常に作動するかどうかの確認も実施。問題なく稼働する状態に仕上げるまで、営業が対応します。
機器を設置した後のアフターフォローも営業の重要な仕事です。アフターフォローの主な内容は、医師や放射線技師への機器操作のレクチャー、定期メンテナンス、トラブル発生時の対応、ソフトウェアアップデートの情報提供など。手厚いアフターフォローを通じて顧客満足度を向上させ、長期的な信頼関係の維持へとつなげていきます。
競合他社に対する競争力を強化するため、積極的に市場調査を行うことも営業の仕事です。医療機器業界では技術革新のスピードが早いことから、新しいタイプの機器が続々とリリースされています。これらの機器の特徴をよく把握しておくことは、営業活動をする上で重要なプロセスです。医療機器展示会に参加し、メーカーや技術者、医師などと情報交換をすることも、大事な市場調査の一環です。
機器の営業やアフターフォローだけではなく、定期的に訪問して医師や放射線技師と良好な関係を維持することも、営業にとっての大事な仕事です。医療機器に関する最新情報の提供、新たなニーズのヒアリング、診療方針・予算などの見直しに応じた適切な提案など、定期的な訪問を通じて営業が行う仕事はたくさんあります。
MRI・CT営業の魅力・やりがいについて、実際に機器の営業職として従事している方々の声なども参考に、以下4つほどまとめてみました。
自分が提案した製品が現場で問題なく動き、その製品が患者さんの治療に役立ったという話を医療従事者から伝えられたとき、直接その患者さんに関わったわけではないものの、MRI・CT営業として大きなやりがいを感じます。
MRI・CTによる検査が患者さんの疾患の治癒に役立ったとき、ドクターから機器が役立ったことへの感謝の言葉をもらうことがあります。患者さんだけではなく、ドクターにも役立っているという実感は、大きなやりがいにつながります。
医療機器の販売をきっかけとして、ドクターとのコミュニケーションが深まり、やがてドクターとの間に営業を超えた深い信頼関係が構築されたとき、この仕事に対するやりがいを感じることがあります。
職種自体は「営業」である以上、直接的な目標は目標数字の達成です。営業職として売上の目標数字を達成できたときには、シンプルに仕事のやりがいを感じます。
現在も市場拡大中のMRI・CT市場ですが、AI画像解析技術の向上や新興国での医療機器需要の増加、高齢化にともなう医療機器ニーズの拡大などを背景とし、将来的にもますます市場が拡大していくと予想されます。市場が拡大するということは、その分だけ営業職としての新規参入者も増加するということです。
同じ職種の人材と切磋琢磨しながらキャリアを積むことで、MRI・CTに関連する知識やスキルを上げられることは、向上心ある営業職にとって大きなメリットに感じられるでしょう。
MRI・CT営業に関連し、より広い概念からCSOの医療機器営業として働くメリットも見てみましょう。
入社後は、まず医療業界や医療機器を全般的に学ぶ基礎研修の受講からスタートします。プロジェクトに配属された後も、OJTなどを通じて上司が丁寧に指導してくれるので、医療機器業界の未経験者でも無理なくチャレンジできます。
様々な医療機器メーカーのプロジェクトを経験することで、医療機器に関する幅広い知識やキャリアを積むことができます。経験を重ねた人材には、将来的にプロジェクトマネージャーや営業リーダーなどへのキャリアパスも用意されています。
あえて特定の領域に特化して経験を積めば、その領域のスペシャリストを目指すことも可能です。特定領域に詳しい営業職は、その領域の機器を求める医療機関から深い信頼を集めることでしょう。
担当する医療機器メーカーからの求めがあった場合、そのメーカーへ転籍することも可能です。実質的には、経験や得意分野を活かしたキャリアアップとなるでしょう。
MRI・CT営業の業務内容、仕事の魅力・やりがい、キャリアを積んでいくメリットなどをご紹介しました。高齢化の進展にともない慢性疾患が多く見られる現代、早期発見・早期管理を実現するMRIやCTは急速な進化を続けています。この進化に付いていかなければならない営業職は大変な仕事ですが、その仕事が多くの患者さんを救うことをイメージすれば、大変さも乗り越えられるでしょう。
医療機器に関連するやりがいある仕事をお探しの方は、ぜひMRI・CT営業に注目してみてください。
当メディア「メディカルキャリア」では、医療機器営業のやりがいについて実際に働く方にインタビューしているので、医療機器営業という仕事に興味を持った方は参考にご覧ください。